会の始まり
阪神・淡路大震災では避難所生活中に多くの人びとが亡くなりました。無傷で生き延びた人たちが震災後になぜ尊い命を落としてしまったのでしょう。 その原因の一つに「トイレ問題」があったと言われています。
多くの避難所では断水のためトイレに流す水がなく、汚れるままに放置されました。あまりの汚さに人びとは水分を控え、トイレに行くのを我慢しました。その結果、多くの高齢者が心不全、脳梗塞などの病を引き起こし死亡しました。その数は震災後に亡くなった900余名の約3割にも達したと言われています。もしこの時、近くに井戸があったら、このような悲惨な事態には至らなかったかもしれません。
いずれ同じ状況が首都圏でも起こるに違いない。そう思った私たちは、まず自分たちの住む小平市内に、どれだけの井戸が残っているか調べることにしました。これが「小平井戸の会」の活動の始まりです。
そして、阪神・淡路大震災が発生して丁度満20年目にあたる2015年1月17日に、数人の仲間と共に、市民活動団体「小平井戸の会」を立ち上げました。2023年11月1日に特定非営利活動(NPO)法人になりました。
会の理念、目的、目標、方策
理 念
震災時に井戸の活用で市民の生活を守る。
目 的
震災時でも近場で水を容易に入手できる。
目 標
住宅の200メートル圏内に井戸を確保する。
方 策
・ 使えなくなった井戸を修理・再生する。
・避難所と大きな公園に井戸を設置する。
・ 井戸用途を飲料から生活用に拡大する。
・ 災害時の井戸の使用規則を作り広める。
・ 自治会を通じて井戸を近隣に公開する。
・ 震災時の井戸の有用性を啓発していく。
会の活動
調 査
市内の井戸調査 / 東京都23区・26市の井戸行政調査 / 各地の井戸見学
協 働
自治会との協働 / 地元大学との協働 / 市議会議員との協働 / 行政との協働
署名活動 / 請願書、陳情書の提出
募 金
井戸設置のためのクラウドファンディング / 企業、団体からの寄付金
啓 発
イベント出展 / 小中学校・大学等での出前講座・ 講演会 / 冊子出版/チラシ
紹 介
井戸情報の提供 / 井戸工事業者の紹介
定款と活動のモットー
活動のモットー
本会の理念と目的に賛同した人たちが集まり、「できる時に」「できる所で」「できる事を」「できる範囲」 で行う。
会のチラシ、冊子
メディア取材
讀賣新聞 多摩板(2016.5.27)
東京新聞 多摩板(2016.7.8)
スマイル タウン通信(2015.10.14)
J:COM テレビニュース(2016.3.16)